ブログ「獅子吼」のちゅるさん主催による未練・或爺杯2017が4月22日に終了しました。
全体の結果はこちらです。
一時はネット配信のブラックアウトも噂されましたが、過去最大規模の約50人が現地に集まり大盛況でした。
運営の皆様、楽しいイベントをありがとうございました。
各チームの指名を担当されたGMの皆様、お疲れ様でした。

私は2年連続ATLのGMを担当させていただき、現地にもお邪魔しました。
去年に続き、感想戦をまとめておきたいと思います。
去年の記事はこちら


事前の構想

まずはポジションニーズのおさらいから。
ドラフト全体では「Edge>G>S>OLB= TE」。
ただ、1巡に限れば、31位という位置もあって、ニーズ重視よりも身体能力重視のBPA的な指名にしようと考えていました。

指名権のトレードについては、去年の未練杯で大きく動いたこともあり、今年はアップのお誘いが無いかぎりは、なるべく31位ステイの方針でした。

現地で他の参加者の方との会話を楽しみたいと思っていたので、31人のドラフトボードを直前に作成。
オン・ザ・クロック時点でボードの一番上の選手をオートマチックに指名する予定でした。
内心では、C.Harris(Missuri)、F.Williams(Kansas St.)あたりが本命だと思っていました。

未練杯当日

当日、現地で26位のSEAより「アップしませんか」とのお誘い。
交渉の末、「ATL:1-31 + 4-136 + 5-174 <-> SEA:1-26」で仮合意。
指名権が2つも減ってしまうので、F.Lampが残っている場合のみアップすることにしました。

その後、INDがまさかのC.Harrisを指名。
GMのmLuckさんに話を聞きに行くと「エースパスラッシャーになれる。下位で悔しがるチームもあると思った」とのことで、まさにしてやられました。
また、話の続きでファルコンズがFAで獲得したH.Thorntonが「かなり使える奴ですよ」とお墨付きをいただきました。
OLは下位でもなんとかなるだろうと思っていたこともあり、1巡でのG指名の優先度がかなり下がりました。

さらに指名は進み、21位のDETオン・ザ・クロックで「アップしませんか?ランプ指名しちゃいますよ?」と交渉あり。
誘惑に駆られるも、代償が大きくなりそうなこと、Lamp以外に20位前後で指名したい選手が残っていなかったこと、そのLampも優先度が下がっていたことなどがあり、丁重にお断り。
そのまさに次の22位でMIAがLampを指名。
後から見ればMIAとはニーズが被っていて、本気でアップを狙うのであればこの位置だったかもしれません。

徐々に31位が近づく頃、ボードの上位にリストアップしていたO.Melifonwuがまだ残っていることに気づきます。
コンバインでのパフォーマンスを考えれば、とっくの昔に指名されているものと予想していましたが、今年の未練杯のGMの皆さんは手堅い指名だったのでしょうか。
この時点で、私のお気に入りであるMelifonwuの指名に対して欲が出てきます。

26位SEAオン・ザ・クロックとなり、トレードを決行するかどうか悩みますが、Melifonwuは残ると踏んでステイを決意。
Melifonwuが消えた場合はJ.Williams、T.Bowser、T.J.Wattあたりが有力な候補として残っており、悪くてもEdgeの補強が可能と考えました。

そしていよいよATLオン・ザ・クロック。
T.J.Wattは直前のPITに指名されたものの、ボード上の残りの選手に大きな変化はなし。
MelifonwuとWilliamsで考えましたが、当初の方針通りにボードの上位であるMelifonwuを指名しました。
ちにみにMelifonwuはボード上で9位でした。

結果とリアルとの比較

1巡Melifonwuの指名を受けて、2巡はEdge(リアルではWilliamsが残りました)、3巡はGになると思います。
リアルの結果を見ても、1巡31位でMelifonwuはややリーチ(リアルでは2-56でOKAが指名)だったようですが、NealとMelifonwuのSコンビは「Fast&Physical」の体現として見てみたい気がします。

リアルでもSEAとのトレードが実現している点は興味深いところ。(条件はATL:1-31 + 3-75 + 7-249 <-> SEA: 1-26)
DraftValue的にはSEAが得をしていますので、ATL側からトレードを申し込んだのだと思います。
個人的には指名権の数を1つならまだしも、2つ減らすのは代償が大きいと思いましたが、リアルでは7巡を上手く絡めてトレードを成立させている印象です。
26位で指名する選手を十分に評価していれば、納得できる条件です。
また、未練杯は1巡だけのシミュレーションですが、リアルでは2巡以下でトレードダウンして指名権を取り戻す選択肢があります。
実際にリアルでは、2巡をダウンして指名権を2つ増やし、数そのものは当初から差し引きゼロになるように動いています。

リアルで指名されたT.Mckinleyは、私のボード上ではMelifonwuの3人下に残っていました。

今年の感想は、とにかく「忍耐」。
「あと何チームの間、残るだろう」という予想と「もしかしたら消えるかもしれない」という不安とのせめぎあいでした。
動きの大きかった去年の未練杯とは対照的に、静かなドラフトとなりました。
31位ともなると選択肢がかなり広く、当日よりも事前ボード準備の方が大変でした。

去年と同じく、客観的な評価も気になるところなので、皆様のご意見・ご批判をコメント等でお待ちしております。
また来年も未練杯でお会いしましょう。