ブログ「獅子吼」のちゅるさん主催による未練・或爺杯2016が無事に終了しました。
全体の結果はこちらです。
運営の皆様、楽しいイベントをありがとうございました。
各チームの指名を担当されたGMの皆様、お疲れ様でした。
私は初めての未練杯への参加でATLのGMを担当させていただきました。
事前の構想と交渉、当日の流れを感想戦という形でまとめておきたいと思います。
事前の構想
今回の未練杯に臨むにあたって2つの方針を設定しました。- 現実のドラフトの指名予想をするのではなく、独自路線で指名を考える
- 2019シーズンないし2020シーズンのSB制覇を見据えた動きをする
1については、何と言ってもお祭りイベントなので現実を予想するだけでは面白みに欠けるでしょうし、せっかくなので自分が考えていることを表現した方が、自分も楽しみつつ、動きもあって結果として観ている側にも楽しんでもらえるのではないかと思いました。
2については、'19シーズンと'20シーズンがDQ政権5年目、6年目となりチームがピークを迎えるだろうということと、地元でSB開催の可能性があるからです。(過去記事)
どのシーズンを「Must Win」と考えるかなのですが、当然ライアンとフリオが居るうちにということになるでしょうから、この辺りが妥当なのではないでしょうか。
言い換えれば、「今シーズンは成績が伸びなくても良い」ということです、
以上の方針を踏まえて、具体的には「トレードダウンして、Jaylon Smithを指名する」ことを目標にして動いていきました。
トレードダウンを考えたのは、将来を見据えて若手を集めようと思っても、今年の指名権5個が少なすぎるから。
各ポジションのトップクラスの選手が指名できない中位に居るよりは、1巡は下位に下げて指名権の数を増やすことを優先することにしました。
ジェイロン・スミスは、そのリーダーシップと人柄にチームを託してみたいと思いました。
懸念されている怪我が転じて、「下位で指名できる」と「才能があってチームの柱となれる」が両立する唯一の存在。
この目標であれば、数年後も視野に入れて指名権を増やしたいけど、良い選手も取りたいという欲張りなニーズを満たすことができます。
事前トレード交渉
そうと決まれば肝心のトレードダウンする相手を見つけなければいけないわけで、事前交渉へと動き出します。まずは、WRがニーズで、同じくWRの予想が多いHOU、MINよりも上位に出たいであろうCINのベンガルいとうさんへコンタクト。
「一晩考えさせてください」とのお返事だったので一旦保留として、翌日にARIのモスモスさん、SEAのちょびさんへもトレードを打診。
モスモスさんと折衝している間にベンガルいとうさん、ちょびさんからはNGのお返事をいただき、ARIとの交渉で一本化。(実際に本番ではCIHは21位へアップしてWRを指名していたので、こちらが提示した条件が厳しすぎた様子)
その後、モスモスさんとは1巡スワップ+ARIの来年の3巡で話がまとまり、第一の目標であったトレードダウンにはひとまず成功。
さらに、モスモスさんからは「他に条件のいいトレードが来たら、そっち行っていいですよ」、ちょびさんからは「本番の状況次第で、こちらから再交渉します」といった旨のありがたいお言葉を別々にいただきました。
かくして、ARIが持つ1-29へのトレードダウンでスミスを狙いつつ、あわよくば更に指名権を増やす準備が整いました。
スミスが先に指名された場合に備えて「TE Hunter Henry>S Keanu Neal>S Vonn Bell>DLのBPA」という軽いドラフトボードを作って当日を迎えます。
未練杯当日
当日、本番までは特に動きなし。いよいよ未練杯がスタートすると、1位のビッグトレードに始まって、三角トレードあり、PHIの乱高下ありで、まさにお祭り状態。
後半勝負だと自分に言い聞かせながら、スミスが指名されないことを祈りつつ見守ります。
オンザクロック直前までトレードの打診もなく、モスモスさんと最終確認の連絡をとり、予定通りトレードダウン。
中盤に差し掛かって落ち着きつつあった会場が「なにやってるんだ?」と首をかしげている雰囲気を画面越しにひしひしと感じていました。
コミッショナーへトレードの連絡をしたのと入れ違いで、22位を持っていたHOUのkropotkinさんから交渉が入りましたがご破算。(その後22位のままで思い通りの指名ができ「結果オーライです」と仰っていたので一安心)
29位に下がったところで今度はちょびさんとMINのencyclopectorさんからトレードの打診がありました。
ちょびさんからは「26位の時点で、残ってる選手次第ではトレードダウンしたいです」とのこと。
私自身が混乱していて条件をうまく飲み込めず、MINとの交渉に集中したいのもあって、やむなくスルーしてしまいました。(この辺は時間との戦いもあったので、かなりテンパっていました)
encyclopectorさんからは「ATL1-29+3-81とMIN1-23はどうですか?」との提示があり(こちらによるとMIN4-121が抜けていたようです)、「MINの4-121と6-180も貰えませんか?」とカウンターオファー。
すると「頭数は揃えたいのでスプーンを付けてくれればオッケーです」とのこと。
スミスが使えない今シーズンのLBはウォリロウとスプーンを中心に回す想定だったので、少し悩みましたが、指名権の数が純粋に増える条件だったので承諾。
コミッショナーからトレード成立の発表があったところで、ちょびさんにお断りの連絡を入れ、スミス指名をピックインと相成りました。
結果と感想
今回の出入りをまとめると- IN:'17 rd.3,4-121,6-180,J.スミス
- OUT:3-81,S.ウェザースプーン
これを要約すると
- LBでスプーンとスミスを入れ替え、
- 今年の3巡を来年に繰り越し、
- 17位から23位へのトレードダウンで今年の4巡と6巡を手に入れた(今年のドラフトの指名権は5個から6個へ増えた)
当初の目標であった「トレードダウンして、Jaylon Smithを指名する」を達成することができて、GM個人としては大満足の結果となりました。
欲を言えば、1-29へトレードダウンした際に、来年の3巡以外にももうちょっと良い条件を引き出したかったところです。
「下位でスミス指名」という部分についても悪くなかったと思います。
運営側にいらしたARIファンのエトさん曰く「自分だったら1-29でスミスを指名してた」と仰っていましたし、1-31を持っていたDENのちゃんぷさんも「ボードのトップだった」とのことで、同じ事を考えてた人がやはりいたか、といった感じです。
以前の記事が結果として思いっきり煙幕になってしまいましたが、ファルコンズにもこのパターンがあるということを再発見しました。
それにしても、お遊び半分でもこれだけドギマギさせられるドラフトを、毎年7巡までやるプロの人達は本当にすごいなと改めて感じました。
自分のGMとしての思考と行動は今回まとめた通りなのですが、客観的な評価も気になるところなので、皆様のご意見・ご批判をコメント等でお待ちしております。
未練杯のGMというのは、NFLのディープな部分を楽しめる貴重な機会なので、ファンなら是非とも参加してみることをオススメします。
来年も未練杯を楽しみにしています。