ファルコンズは2016ドラフトの1巡17位でフロリダ大のSキアヌ・ニールを指名しました。
事前のモックドラフトではLBもしくはDLの指名予想が大半だっただけに、Sというポジション、2巡相当と言われていた選手の指名は、やや意外な結果でした。
全体では、予想通りのQB1位2位指名や、4位でのE・エリオット指名、ツイッターでの動画流出問題によるL・タンシルのスリップ、TENとCLEによるトレード劇場、DENトレードアップからのP・リンチ指名など、見どころの多いドラフトとなりました。
S Keanu Neal
S Keanu Neal,Florida,Juniorトップニーズと予想されていたLBではなく、サイズと身体能力に優れたSキアヌ・ニールを指名しました。
6'1 - 216lbs.(183cm - 96kg)
2015シーズン、11試合先発を含む12試合に出場し96tckl、3.5TFL、2sack、1int、1FF。
コンバインでの成績:40yd dash-4.62sec./Vert. jump-38.0inch*/Broad jump132.0inch*/3-cone drill-7.09sec. (*=position top performer)
DQがコーチとして在籍していたフロリダ大の出身で、ニールが入学した2013年にはDQがチームを離れていたので直接の指導は受けていませんが、リクルートで面識がありその後も交流があったようです。
フロリダ大は今のファルコンズと同じく4−3Underをベースとした守備を採用していて、システムとの相性は問題ないでしょう。
アグレッシブなプレースタイルで、ボックス内のランサポートからミドル‐ディープのパスカバーまでこなすバーサタリティが評価されています。
指名後の記者会見でDQは、昨シーズンに苦しんだポイントであるTEのカバーを強調していて、ニールのサイズとパスカバー能力に期待しているようです。
同じ会見でDQはSSというポジションの重要性を語り、メディアではそのプレースタイルも合わせてSEAのキャム・チャンセラーと比較する声も多いようです。
また、オフフィールドの性格面も評価が高く、DQとTDはロッカールームにも良い影響を与えてくれるとコメントしています。
ニール本人は指名後の記者会見で、NFLでのプレーについての質問に「細かい技術を磨き、フィルムスタディで学ぶつもり」と答え、勤勉な性格にも期待できます。
欠点としては、ハードヒットの反面でミスタックルが多いこと、ディープボールの追い方が悪いことなどが挙げられていて、事前の評価では2巡指名が濃厚と言われていました。
1巡17位での指名はややリーチという点に関して、DQは「ニールが初めからドラフトボードのトップにいた」とコメントしています(No.1かトップグループの一人かは不明)。
また、トレードダウンについてはTDが「電話はならなかった」とコメント。
トレードダウンしてニール指名が理想だったものの、交渉で上手く相手を見つけられなかったため、17位での指名に踏み切ったようです。
個人的にもニールは未練杯のドラフトボードに入れたので、今回の指名には納得です。
ただ、ニールであれば17位より下位でも指名できたと思うので、トレードダウンは成功させてほしかったところ。
この辺は相手もあることなので、難しいですね。
ファルコンズでは、今オフに解雇したムーアの後継者として開幕先発が濃厚です。
ボックス近くにセットして、フィールド中央から後方のパスカバーを任せることで、スピードに難があるウォリロウの負担を減らす(前方へのプレーに集中させる)効果が期待できます。
マンカバーも悪くないので、ニッケルバック、ダイムバックとしての起用もあるでしょう。
トゥルーファント、アルフォードの両アウトサイドに加えて、インサイドのプレイメーカーであるニールを指名したことで、守備陣がひとつ引き締まった印象です。
2日目の展望
ドラフト初日は、DLが豊作と言われている一方で相対的に価値が上がったWR、CBといったスキルポジションが早めに指名された感じがします。指名されなかった中には、ラン守備向上が期待できるDT A・ロビンソン、DT J・リード、LB R・ラグランドらアラバマ大の3名を筆頭に、DT C・ジョーンズ、DE E・オグバー、CB M・アレクサンダーといったディフェンスの有力選手も残っています。
オフェンスのニーズで言えば、TE H・ヘンリー、TE A・フーパー、OG C・ホワイトヘアー、OG N・マーティン、C G・グラスゴーらが狙いだと思います。
2日目は日本時間の30日午前8時からです。